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diary1227121

なぜ、服をこんなにも好きになったのか。

はじめはかっこよくなりたい気持ちや憧れから、そして時代や文化を知っては好きな気持ちは膨れ上がっていった。また自己表現のひとつのものとしての魅力を感じ、色んな服に着替えては自分を映し出した。家を出かける前に鏡の前で見る自分に酔いしれた。

そして、好きな服を着て、日本を飛び出して海外へ行ってみた。そこで起こった出来事が好きな気持ちを更に大きなものにした。服は、言葉のいらないコミュニケーションのひとつと知った。

街を歩いていると声をかけられる。「You look good!」って。服、かっこいいねって。何も知らない場所で名前も分からない人からの一言が、世界と繋がれた気持ちになれたんだ。

今は英語を困らない程度に話せるようになったが、初めて海外に行った18歳の時、カナダへの滞在を決めて向かった25歳の時、名前を伝えることだけで精一杯だった。入国審査なんて、いつも緊張してた。

だけど、ほんの少しの勇気と好奇心で海外に行ってみた時から今もずっと、この一言が世界と繋がれる気持ちにさせてくれる。

この感動が今の今まで、そしてこれからも自分を突き動かす力であることを、また今回の旅を通して強く感じた。そして、この物語をつづけるために力を注ぎたい。
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僕が作る服は、着る自分にとって、これから着てくれる人たちにとって、色んな1日と共にあると思う。その中で、それが日本だとしても海外であっても僕が感じている世界と繋がれた気持ちになれる服になりますように。

今回の旅は自分の服を着て歩いた。アトリエにこもり続ける日々でいつしか薄れていた、この感動が大切なことをまた気づかせてくれた。それにしても、おれの服はよく喋る。

誕生日という魔法はいつの間にか解けて、今は自然と早くミシンが踏みたい。次の新たなコレクションは来年2024年2月頃に発表します。この1年間、積み重ねてきたものがここにある。

こんな言葉を綴りながら今を生きて、作る服は僕の人生よりも長く残り続けるだろう。100年後、もっと先の1000年後に生きる誰かが見つけて、なにかを感じてくれたら…。

そして何よりも今、共感してくれる人たちと出会えたから、一歩また一歩と。変わり続けるように見える世の中で隣で共感してくれる人たちと、変わらず楽しいことに挑戦していきたい。服というものを通して。

作りたい景色があるんだ。それを少し見てきた。おれたちも一つの大きな輪となる。おれたちはパワフルだ。おれたちはまだまだいける。ここに手ごたえがある。行きたいところに行けるように、今日も歩く。

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ゆっくりと時間をかけて、日本でファッションショーしよう。2023年もありがとう。

Always thanks and love to
Everyone who wear my own brand.

Always thanks and love to
SECOND ( Miyazaki )
Clothes Castle ( Miyazaki )
Nümen. ( Oita )

Always thanks and love to
Super special my team, my friends, my family.

You're here that's why I'm here.
Here we go!

Shota Hiyama

end.

p.s.
You look good :)
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